連合石川秋のセミナー


 連合石川第15回(2004年度)秋のセミナー  
11.9(火)10:00〜16:00 労済会館

県教組より、30人参加 
テーマ 安心して働き続けられる社会をつくろう!
司会 松本美紀さん(連合女性副委員長 県教組女性部常任)

【開会あいさつ】
(田中和子 連合石川女性委員長 県教組石川支部

いまだに家庭内の仕事もほとんど女性がになっている。男女共同参画社会にむけていっそうの努力をしていきたい。有意義な会になるように。

(泊一夫 連合石川副委員長 高教組委員長)
日ごろの活動にお礼。連合石川としてさまざまな対県要求をしてきた。男女が平等に安心して働き続けられる、ということは大きなテーマ。少しずつ前進しているが、まだ厳しい状況である。「強者の論理」にもとづいた改革では・・・・。現在のさまざまな課題について論議し、明日からの力になれば。

【講演】「職場における男女共同参画推進について」
秋元かおるさん(UIゼンセン同盟 副書記長・教育局長)


・わたしが組合活動をはじめたころは「人の意識が変わるのに100年かかる」と言われたが、30年たった今、大きく変わったところもあるし、悪くなったところも・・・
・UIゼンセンは生活全般にかかわるところの労働組合。2000組合80万人の組合員。今、連合本部の執行委員もしている。

☆いろいろなことをいっしょに考えていきたい。
・85.33は女性の平均寿命。男性は78.36。世界一の長寿国である。しかし、幸せか?
・組織で研修に集まる時、「カジュアルウエアで来て下さい」とお知らせをだしたら多くの男性は「持っていない」という返事。
・1年間に有給休暇をどれくらいとっているか。外国の人の中には「とってあたりまえなのに、なんでそんなことを聞くの?」と言う人も。

☆「男女雇用機会均等法」ができて20年になる。「男女雇用平等法」に変えていきたい。
・男女双方を対象にしたものに
・間接差別の禁止 直接は平等になっているがやっぱりおかしいよね、というもの
 EX.身長、体重、体力で募集 全国転勤あり 学歴・学部を制限  世帯主 などでの募集
・ポジティブアクションの義務化
・妊娠、出産などを理由にした不利益な取り扱いの禁止
・賃金の差の問題点を 見なおしたい。
・さ来年の国会で決めることになるので、意見を出していくことが大切。

☆パート労働者の雇用安定と均等待遇の確保
・パート労働者のなかで組合に入っている人は3%。「パート労働法」(均等待遇確保)の制定と組織化を。
・意味のない差別がある。
 EX.パートの人には名前を呼ばす「パートさん」。名札に「パート」と明記。おみやげを配らない。

☆育児・介護休業法の改定が05年4.1の見こみ
・パートの人も対象に 
・育児休業期間 1歳→1歳6ヶ月に  
・介護は 一回限り→通算93日まで何回でも 
・子の看護休暇 事業主の努力義務→年5日取れる

☆次世代育成支援対策推進法にもとづく「行動計画」へのとりくみ
・出生率は現在1.29
・05年3月までに事業主は策定しなければならない。組合は「きちんと計画を策定する」よう働きかけることが大切。

☆あらゆる分野への女性参画が大切
・ジェンダーエンパワーメント測定は日本は44位。
・労働組合の諸機関への参画目標は「女性組合員比率に」、というのが連合の目標。

(中川)
県教組の専従として男性の中に一人いる。自分らしさを出していきたいと思う。秋元さんが組合活動を始めた頃、男性の中でどう考え、生きてきたか聞きたい。
(秋元さん)
いいたいことを言っていた。聞いてくれる人がいた。でも、組合長と意見があわず、1年間言いあいをした。今反省するのはわかってもらうためのものの言い方。でもだまっていたら理解しあえないので話し合いをすることが大切。話し合わないと男性も女性も変われない。言わないと、行動にあらわさないと伝わらない。

<分科会>
第1分科会 「男女共同参画ーー次世代にむけて」(宮下登詩子さん)
第2分科会 「どうしたら休暇がとれるのか」(泊一夫さん)
第3分科会 「今後の年金制度の行方」(宮本一二さん)
第4分科会 「育児・子育て悩み相談」(広岡立美さん)
第5分科会 「定年まで働き続けるために」(東出文代さん)

第4分科会 「育児・子育て悩み相談」では・・・
(広岡さん)

・子ども5人 「いい嫁、いい奥さん」を演じようとして限界がきた。意識改革が大切。育児休暇をとった男性の話、ヒステリーは女性だけのものでないことや子どもが自分の思いどおりにならないとわかったことなどを聞くと、意識改革のきっかけになる。
・企業が作る「次世代〜行動計画」に対して声を反映していく必要がある。企業にどんな要望があるか、アンケートする計画。
・自分が病気をしたときに夫が「家族の協力」にめざめてくれた。社会に出ていく応援団になってくれた。いろいろな女性たちとつながるなかで、制度、意識が女性たちの壁になっていることに気づいた。声を出していくことが大切。組合は「かたまりで声を出していく」という点から大切。社会に出ていく中で、議員になる道に出あった。「専業主婦が意見を出していくチャンス」と感じた。大変な仕事でむずかしいこともあるが、自分がここにいる必要性を感じるので、ふんばっていこうと思う。

(参加者より)
・仕事がフレックスタイムだと子育てしやすいが・・・
・看護休暇5日はすぐに使ってしまった。
・「保育時間」があり、助かった。
・子どもの病気がいちばん困る。
・職場の人の声かけがあり、育休をとりやすかった。
・男性が育休をとれるような背景作りが必要。

<全体会>
(宮下さん)
・労働条件、雇用環境の整備をしていく必要を感じる。
(泊さん)
・休暇を取ろうにも取れない状況が現場にある。働き方が激変している。「小泉改革が今の現場を作っている」ということを考える必要がある。「勝ち残ったものが生きる社会」の中に今の現場がある。そういう意味で労働組合の役割は大きい。
(宮本さん)
・年金制度について、まず現状の理解から。 ・いろいろな点で声を出していくことが大切。
(広岡さん)
・男性も育休をとれるように。 ・声をあげつづけていこう。
(東出さん)
・使い捨て労働者にならないように。

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