2006年12月

夢子のひとこと日記

12.9(土)

 朝、6時。寝台車のなかです。125人の中央行動の帰りです。12/6は5人で国会前すわりこみ。12/7は9人で、12/8は15人。わたしは12/7から参加しました。12/8の夕方から100人あまりが合流し、日比谷での大集会、国会前デモをやりとげ、そして夜行寝台でみんなで帰っている最中です。数人が起き出して、たばこをすったり、旅費関係の仕事をしている人もいます。

 すわりこみはもう、何度目かわからないほどになりました。今回は自主すわりこみです。自分たちでイスや毛布も用意しました。(神本事務所に置かせてもらい、ありがたかったです。)同じように自主的にすわりこみをしている他の単組も同じですが、すわりこみをしているなかまには専従もいれば現場の人もいます。現場のみんなはもちろん、国会前に来るより、子どもたちといっしょにいたいと思っています。すわりこみは、その子どもたちの笑顔を守るための、やむにやまれぬ行動です。中央集会参加も同じです。
 
 前回の行動のときに参加した組合員のなかで数人の人に感想を書いてもらいましたが、ひとりの若ものが、「(こんなこと言ってはいけないのかもしれせんが)みんなで行動したことが楽しかった」と書いていました。これが、わたしたちの原点だと思います。その「なかまとともに・・・」という大切なことが、現場でこわされようとしているのです。子どもたちのために、なかまのためにという、わたしたちの日々のいとなみが、「競争・・・」「管理・・・」ということばで、ばらばらにされようとしています。

 たとえどういう結果になろうとも、今、できるかぎりの行動をすることが大切だとわたしたちは思っています。


12.16(土)
 ゆうべおそく帰ってきました。列車時間の関係で、15日6時の本会議強行採決の連絡を受けたのは列車の中でした。

 14日の特別委員会の強行採決の場面は参議院の中のモニターで見ました。自主的にすわりこみにきていた他県の多くのなかまたちといっしょに、政府・与党の無責任な答弁と一方的な強行ぶりにあきれ果てるとともに、泣けて泣けてしかたありませんでした。
 13日14日15日のすわりこみは、本部・支部の専従・書記でおこないました。石川高教組もともに行動しました。15日には、北陸ブロックのある県教組から一人の人が自主動員で参加してくれました。日教組の中央執行委員のなかにも前を通って声かけしてくれる人や、短い時間でもいっしょにすわってくれた人もいました。各県の議員さんや秘書の方々の中にもあたたかい声かけをしてくける人がいました。国会見学に来ている子どもたちも何人もがバスの中から手をふってくれて、この子たちの笑顔をまもっていかなければ、と感じました。はじめてすわりこみに来たある支部の書記の「だめかもとわかっていても、こうしてがんばるのっていいよね。」ということばには、ぐっときました。

 ゆうべ、列車の中で強行採決の連絡をうけました。子どもたちのことや、いっしょにがんばってきた多くの現場のなかまたちのことや、日教組でふんばってきた岡島さんのことを思い、何度も家を留守にしていろんな思いもしながらこうして東京に足をはこんできた自分自身のことも思い、また、泣けました。
 今日は、朝から頭痛と腹痛といろんな思いで身体が動かず、今朝、田村泰子さんがくれたメールを午後にやっとみました。あまりに暖かい言葉にまた涙がでました。「県教組のみんなは連日東京まででかけ、国会間近でどんな思いでわたしたちのきもちを訴えてくれたか、無念さが感じられます。でも、教組いしかわ学習会特集号を読んで、すばらしい実践と熱い想いがこんなにつまっていること、本当にうれしいし、誇りに思う。」ということばに、わたしたちはこれからも実践を大切にしていかなければと思いました。
 今これを書いているのは、夜10時です。昨年の女性部長、小泉恭代さんからも暖かいメールが届いていました。「これからなお組合の役割が大切になってきますね。おからだ大切に。」ということばに、そうだ、たちあがらなければ、と感じています。今年の女性部長、山本佳代子さんも中央行動のおりには、励ましのメールをくれたり、金沢駅前の街宣に顔をだしたりしてくれました。

 わたしたちには、なかまがいる。これからもなかまとともにすすんでいくことで、大変な状況のなかでも、道をきりひらいていける、そう思います。


   それでもわたしたちはあきらめない
  〜 子どもたちの“今”と“未来”に責任を感じるからこそ 〜

 教育基本法「政府法案」は、参議院特別委員会で12月14日、本会議で15日、野党の反対をおしきり、国民的論議のないまま、政府・与党の数の力で強行採決されました。

 わたしたちは、子どもたち一人ひとりを守るため、平和、民主主義を守るため、今ある 憲法・教育基本法の理念が生かされるようにと願ってきました。目の前にいる子どもたちの“今”と“未来”に責任を感じるからこそ、できるかぎりの行動をおこなってきました。学校現場で、家庭で、地域で、日々子どもたちとむきあい、子どもたち一人ひとりによりそってきました。さまざまな問題に直面しながらも、すべての子どもたちが楽しく学び将来に希望を抱いて巣立っていけるようにと願い、行動してきました。とりわけ教職員は、現場にいるからこその危機感から、いてもたってもいられず、痛いほどの思いでさまざまな行動をしてきたのです。

 教育基本法が政府案のように「改正」されても学校現場の課題は何一つ解決しません。むしろ押しつけの愛国心や規範意識、競争主義の強化で子どもたちはもっと閉じこめられ、疎外されていくにちがいないのです。すでに現場では、子どもたちや教職員は競争に追い込まれています。今後、さらにいくつもの教育関連法案が策定されれば、学校現場はますます混乱と多忙化を強いられることになります。そして犠牲になるのはいつも子どもたちなのです。

  もう二度と戦争はしない、軍隊はもたないと固く誓ったわたしたちの国。
  戦争反対、憲法を守れと自由に言えたわたしたち。
  つながりあえたわたしたち。
  だからわたしたちはこの国がすきでした。
  わたしたちが愛していた平和なこの国は、
  今どこへ向かおうとしているのでしょうか。

 教育の最大の危機、平和な未来の危機であるといえる今。でも、わたしたちはあきらめません。子どもたちの“今”と“未来”に責任を感じるからこそ、これまで以上にわたしたちは、家庭・地域・学校で、子どもたち一人ひとりを大切にした教育にとりくんでいきます。そして憲法と現行教育基本法の理念の大切さを訴え続けます。


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